グルテンフリー食品の市場は、ここ数年で着実に広がりを見せています。その中でも、2019年豆由来の食品ブランドとして展開を続ける「ZENB」シリーズは、特に注目されており、近年ではスーパーやコンビニでも見かけるようになり、認知度も一気に高まっています。
ZENBは、ミツカングループが手掛けるブランドで、豆をまるごと使った食品の開発に取り組んでいます。パスタやスナックなど、当初は健康志向の人々をターゲットとした商品展開でしたが、現在ではより幅広い消費者に向けたラインナップへと進化しています。
その流れの中で登場したのが、2025年1月29日(水)に発売を開始した「ZENBブレッド きなこあん」。小麦粉を使わず、豆粉を使用したパン生地に、きなこ風味を加え、あんこを包んだ一品です。
豆粉の可能性と新たな食の選択肢
パンといえば小麦粉が主流ですが、近年、グルテンを含まない代替食品が次々と開発されています。ZENBブレッドもその一つで、豆粉を使用することで、グルテンを控えたい人や、栄養価を重視する人にとって、新たな選択肢を提供しているのです。
豆粉の特長のひとつは、たんぱく質や食物繊維が豊富であること。小麦粉を使用しないため、通常のパンに比べて糖質を抑えることができるのも魅力です。
発売同日に行われた発表会では医師の福島正嗣氏(医療法人社団正令会みらい胃・大腸内視鏡クリニック院長)が登壇し、グルテンフリーのメリットについて語ってくれました。
グルテンフリーとリセット腸活
近年、グルテンフリーの食生活が「リセット腸活」として注目されています。これは、小麦に含まれるグルテンを控えることで腸内環境を整え、体調をリセットするという考え方。
グルテンが腸に与える影響
グルテンは、小麦や大麦、ライ麦などに含まれるたんぱく質の一種で一部の人にとっては、腸内での消化や吸収がうまくいかず、腸内環境のバランスを崩す原因となることがあります。発表会では、実際に小麦の消化にかなりの時間がかかっていたという内視鏡の画像も紹介され、会場からも驚きの声が上がっていました。
「リセット腸活」のメリット
グルテンを控えることで、腸内の負担を軽減し、消化吸収をスムーズにする具体的なメリットは、以下。
・腸内環境の改善:腸内フローラのバランスが整い、便通がスムーズになる
・体の軽さを実感:消化負担が減ることで、だるさや重さが軽減される
・肌の調子が整う:腸と肌は密接に関係しており、腸内環境の改善が肌の健康につながる
グルテンフリーは続けやすいか
すべての人にグルテンフリーが必要なわけではありませんが、一時的に控えることで腸を休める「リセット期間」として取り入れる人も増えている昨今。ZENBシリーズのように、パンやパスタなどの代替食品も増え、無理なく続けやすい環境が整ってきています。「ZENBブレッド きなこあん」は、豆粉の持つこうした特長を活かしつつ、和の要素を取り入れた商品です。きなこの香ばしさと、甘さを抑えたあんこが組み合わさることで、素朴ながらも奥行きのある味わいに仕上がっています。
腸活の方法は人それぞれですが、自分の体調に合わせて試してみる価値はありそうです。
グルテンフリー市場の今後
グルテンフリー食品は、一部の健康志向層に向けた商品として認識されてきましたが、近年では一般の消費者にも浸透しつつあります。特に、パンやスイーツなどの分野では、グルテンフリーでありながらも美味しさを追求した商品が増えています。
ZENBシリーズの展開を見ると、単なる「健康食品」にとどまらず、食の選択肢を広げるという方向性が見えてきます。今回の「あんぱん」のように、伝統的な和の要素を取り入れることで、新たな市場を開拓する動きも加速していくでしょう。
日本の食文化と、新しい食のあり方が交差する場面が増える中、今後もこうした動きには注目していきたいです。