ニュース

6万株の牡丹とシャクヤクがリレー式で咲き誇る「つくば牡丹園」 わずか44日間だけの限定開園も、5月21日(日)まで

茨城県つくば市、約2万坪の自然の地形を生かした里山に約6万株、約800種類の牡丹とシャクヤクがリレー式で次々と咲いていく「つくば牡丹園」は世界最大級のピオニーガーデン。アフターコロナの今年は4月8日(土)に開園して以来、例年以上の来園者数を記録中だそう。たった44日間の限定開園とのことなので、ミツケルニッポン編集部はさっそく足を運んできました。
4月半ばの晴天の日、都心から電車とバスを乗り継いで1時間半ほどで到着した「つくば牡丹園」は、田畑が広がるのどかな郊外にあります。

世界三大美人にちなんだ「楊貴妃」という名の牡丹

朝一番に見てもらいたい!その理由とは?

「花は3日の命なんです。旬の時があるのですが、最も見ていただきたいのは開花したての日です。午前中の一番早い時間、開園の9時にご来園後、すぐに観賞いただくのが一番いいのです」と話すのは、園長の関浩一氏。牡丹とシャクヤクは、ほとんどが早朝に開花し、まれに午後に開花する花も含め、種子を守るために必ず一度夜に花弁を閉じ、翌朝に再度花が開くといいます。だからこそ、みずみずしい花を一斉に咲かせる朝が、最も美しい情景なのです。

毎年新しい品種が咲くのも見どころの1つ。園の入口付近にある大きなツツジの近くに、まだ名前のついていない今年初お披露目の大ぶりの牡丹が咲いていました。ちなみに今年の新しい品種の牡丹は全部で8種。新たな歴史を刻む一年目の牡丹とシャクヤクに出会えるのも貴重な時間です。また今季は、世界三大美人といわれる、楊貴妃・小野小町(花の名前は「小町白」)・クレオパトラにちなんだ牡丹のコーナーも新設しています。タイミングがあえば、3種類の牡丹による美の競演が見られるかもしれません。

今年の牡丹・シャクヤクの出来栄えは?

毎朝4時30分に起床し、2万坪の広大な園内を4周もして花の健康状態と開花のカウントをしている関園長に、今年の出来栄えを聞いたところ、「今年の出来はいいですよ!」と満面の笑み。通常は花が咲き終わるまで葉は大きくならないが、今年は花も葉も共に大きくなっていて見ごたえがあるそうです。
牡丹とシャクヤクの歴史は長く、江戸時代から品種改良が続いており、1つの花を完成させるまでに20年から30年の歳月がかかります。完成した後も、毎年、毎日と変化がある花なので常に健康状態の確認は欠かせません。またその日に園長が選抜した、一番出来の良い花を毎日InstagramやFacebookに投稿しています。事前にチェックしてから来園してみると、楽しみが増えそうですね。

ちなみに関園長は期間中、基本的に園内にいらっしゃるそうなので、運が良ければお会いできるかもしれません。園長が愛する、牡丹とシャクヤクのサイドストーリーなども聞いてみたら、また新たな発見があるでしょう。

また、毎年咲く品種の牡丹でも土壌の環境などで色合いや柄が変わります。散策中に同じ品種の花を見つけて、その違いを探して楽しんでみてはいかがでしょうか。

筆者お気に入りの「島錦(しまにしき)」という名の牡丹も、マーブル模様がはっきりした個体(手前)もあれば、少ないもの(奥)もあり、同じ種類でも表情が異なるのがまた興味深い

期間中、園内では様々なイベントを行っています。園内で貸し出されるフォトフレームを使って写真を撮って投稿するフォトコンテストや、園内の至るところに隠れているスタンプを探すスタンプラリー、「はいいろオオカミ+花屋 西別府店」(東京都港区)とコラボしたギャラリーなどお花以外にも見どころや楽しみが盛りだくさんです。

園内で貸し出されるフォトフレームを使ってのSNS投稿(例)

小鳥のさえずりや木々のざわめきが聞こえる自然豊かな「つくば牡丹園」。ゆったりとした時間が流れる広大な園内を散策するだけでも、心が癒されていきます。都心から車で約1時間、初夏の今しか見ることできない一瞬一瞬が美しい牡丹とシャクヤクの花の表情やそのストーリーを味わってみましょう。

運が良ければカワセミに出会える自然豊かな「水辺エリア」

園長:関浩一プロフィール

株式会社リーフ つくば牡丹園 園長 兼 土職人
株式会社つくば薬草研究所 所長
東京農工大学大学院 博士(農学)

昭和35年生まれ。「芳紀」という牡丹に一目惚れし、平成元年「つくば牡丹園」を開園。30年以上にわたる土壌改良の技術を元に開発された、馬ふんベースの発酵堆肥「サラブレッドみほ」※を開発。令和4年3月には、東京農工大学大学院にて博士課程(農学)を修了し、大学院で学んだ知識と現場での実践経験、その両方を持っているのが自分の強みと自覚し、今後はこれらを若い人たちに伝えていくことが自分の使命だと考えている。

【つくば牡丹園 開園期間概要】

◆名称/英語表記 :つくば牡丹園 PEONY GARDEN TOKYO in Tsukuba
◆開園期間    : 2023年4月8日(土)~5月21日(日)
◆営業時間    : 9:00~17:00(最終入園16:30)
◆所在地     : 茨城県つくば市若栗500
◆入園料     :大人 1,000円/小人(中学生以下) 無料

・公式ホームページ: http://jp.peonygardentokyo.com
・つくば牡丹園公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/watch?v=NT4BIFxrmfg
・最新情報はFacebookページにて更新 :https://www.facebook.com/peonygardentokyo/